子どもの頃、ピアノが大嫌いだった私
落ちこぼれと呼ばれるほどで、音楽の才能なんてまるでないと思っていた
そんな私が、どうしてピアノ講師としての道を歩むことになったのか――意外なきっかけと、苦難を乗り越えた挑戦の物語をお話しします
ピアノを始めた頃、私はまったく初見力がなく、1年間かけてようやく1曲弾けるほどのレベルでした
コーラスの伴奏をすることになったときも、事前に楽譜を受け取り、練習して本番に臨んでいました
しかし、楽譜の音符を一つひとつ追うような演奏しかできず、コードの仕組みもわからず、スムーズに弾けるまで長い時間がかかりました
そんな私に、コーラスの先生は「間違えてもいいから、右手のメロディーだけでも弾いてみて」と温かく見守ってくれました
やがて、先生が当日に楽譜を渡すようになり、私は初見で弾くしかない状況に
簡単な童謡や唱歌を数多く初見で弾くことで、譜面を瞬時に理解する力がついていきました
左手の伴奏も、楽譜を細かく追っている余裕はなく、コードのベース音を合わせることで歌い手を支えられるようになりました
次第に、難易度の高い曲にも挑戦できるようになり、大好きなショパンの曲も弾けるように
そして、複数の楽曲を自由に弾きこなせるレパートリーを常に維持できるようになりました
コーラス伴奏では、コードを活用して自由にアレンジできるようになり、どんな曲も挑戦することが楽しくなっていきました
こうして私は、ピアノのスキルを向上させてきました
この経験をもとに、ピアノ上達のために重要だと感じた「6つの鍵」をまとめました
音楽を楽しむ気持ちが、何よりの上達の原動力。興味を持ち、自分で工夫しながら取り組むことで、技術だけでなく表現力も磨かれます
具体的な目標を持つことで、練習にメリハリが生まれます。「この曲を弾けるようになりたい」「この技術を身につけたい」など、自分に合った目標を決めましょう
理論を知ることで、譜面の理解が深まり、演奏の幅が広がります。コード進行や楽曲構造を把握すると、より自由に音楽を楽しめます
難しい曲に長時間取り組むことも大切ですが、様々な簡単な曲を数多く弾くことで、読譜力や対応力を高め、総合的なスキルが向上します
さまざまな場面で演奏することで、表現力や対応力が身につきます。人前で弾く、アンサンブルを経験する、異なるジャンルに挑戦するなど、実践の機会を増やしましょう
毎日の積み重ねが、確実な成長につながります。短時間でも、継続的にピアノに触れることで、技術がしっかりと身につきます
ピアノ講師の皆さまへ
日々、生徒さんと向き合いながら、それぞれの成長をサポートされていることと思います
時には「なかなか上達しない」「思うように練習してこない」など、悩まれることもあるかもしれません
そんな時こそ、この「6つの鍵」がヒントになるかもしれません
音楽を楽しむ気持ちを大切にしながら、生徒さん一人ひとりに寄り添い
それぞれのペースで進めていくことで、ピアノとの向き合い方が変わることもあります
日々のレッスンが、より効果的で充実したものとなるよう、少しでもお役に立てれば嬉しいです
生徒さんとともに、音楽の楽しさを広げていけますように。応援しています!